JOURNALコラム
【マーケターズコラムVol.1】これからの「Webマーケティング」の話をしよう
新年が明けて3週間ほどが経ちましたが、
日を追うごとにコロナの感染者は増えており、
2022年も不安定な社会情勢は続きそうです。
大学入学共通テストではセンター試験時代を含め過去最低平均点となり、
昨年度の易しい傾向から一線を画す結果となりました。
難化が予想されていたとはいえ、
数学Ⅰ・A、Ⅱ・Bの平均点の下がり方はすさまじいものになっています。
そんな2022年のスタートにはなりましたが、
この2年間で学校様の広報活動もいろいろな変化が生まれました。
そこで今回は、2021年のWebマーケティングにおける重要トピックを振り返り、
2022年のWebマーケティングはどうなるのか?についてお話していきます。
年々進化を遂げるWebマーケティング。
学校広報活動にうまく組み込んでいただけるような
ヒントを見つけていただければ幸いです。
■コンテンツ 1.2021年Webマーケティングの重要トピック |
1.2021年Webマーケティングの重要トピック
2021年は2020年から続くコロナの影響で、
学校様を含め様々な業界でWebマーケティングへのご予算投下が
大きく増えた1年だったかと思います。
Webマーケティング自体にも様々な変化・進化がありました。
その中でも特に重要だったものを3つ振り返っていきましょう。
- SEOでページエクスペリエンスアップデートが開始
まずはSEOで新たにアルゴリズムとして組み込まれた
「ページエクスペリエンスアップデート」についてです。
ページエクスペリエンスアップデートとは、
その名の通りユーザーにとって体験満足度を向上させる、
すなわちUXを体現したようなアップデートです。
具体的には、これまでもあったモバイルフレンドリー、
セーフブラウジングなどのユーザビリティ要素に加えて、
新たに「コアウェブバイタル」が組み込まれました。
参考:Google Developers Web Vitalsの概要:サイトの健全性を示す重要指標
コアウェブバイタルには
・LCP(Largest Contentful Paint):最大コンテンツの描画
・FID(First Input Delay):初回入力遅延
・CLS(Cumulative Layout Shift):累積レイアウト変更
という3つが含まれています。
いずれもページの表示速度や応答速度に関わるもので、
現在Google Search Console上で数値を確認できますが、
これまでと比較して明確な指標が定義されており、
今後のSEOにおいて重要指標となりつつあります。
実際に2021年はSEMRUSHの調査結果によると、
順位変動が発生した日の比率は68%も増加したようで、
ランキング変動が大きかった年と言えます。
今後も様々なSEOアルゴリズムの導入が控えていますが、
まずは自校サイトのコアウェブバイタルを数値で確認し、
改善が必要な状況かどうか把握するところから始めましょう。
- 続く動画広告の需要
広告の界隈では、やはり動画広告の需要増加が挙げられます。
サイバーエージェントが発表したところによると、
2021年の動画広告市場は前年比42.3%増の4,205億円となっています。
さらに2022年は同30.7%増の5,497億円まで到達する見込みです。
参考:サイバーエージェント、2021年国内動画広告の市場調査を発表
2025年には動画広告だけで1兆円を超えるという見解も示しており、
インターネット広告全体の半分以上を占めることになります。
この背景には、やはりコロナ禍でのYouTubeを始めとする
動画プラットフォームへの需要増加が大きく関係しています。
視聴者・視聴時間・視聴回数はすべて増加しており、
もはや広報だけでなく日常生活で動画は欠かせないものになっています。
フィールドも多彩に展開されており、2020年度のデータですが、
YouTube・Instagram・TikTokなどの動画共有サービスは10ポイント以上、
Netflix・Hulu・Amazonプライムビデオなどの動画配信サービスは30ポイント近く
利用率が増加しております。
(参考:総務省「令和2年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」)
利用シーンも様々で、最近ではYouTube広告の配信デバイスで
TVが最も多くなることもあり、
スマートフォンで見やすい縦型動画だけでなく、
TVでの視聴も意識した横型動画の需要も戻りつつあります。
逆に言えば、動画広告市場は飽和気味な状況です。
他校と比較して惹きがない動画は、広告であろうとそうでなかろうと、
見られることすらなくなる、もしくは見られても何も残らない
ものになってしまいます。
動画が流行っているから動画広告を配信しよう!
といった安易な発想ではなく、 自分たちの受け取り手(=主に高校生)がどんなものを求めているか、
一方的な主張・メッセージにならないようなコンテンツ設計が重要です。
- 無視できなくなったCookie規制の影響値
最後はCookie規制についてです。
2019年ごろから叫ばれていたクッキー規制ですが、
その影響は徐々に肥大化してきており、
イルグルムの調査ではマーケターの87.1%が
Cookie規制について「影響を受けていると感じる」と回答しています。
参考:アドエビス、WebマーケティングにおけるCookie利用規制の影響を調査。87%がCookie利用規制の影響を実感、対策への関心高まる
最たる例は、Safariの3rd Party Cookie規制になるでしょう。
これによって、MacユーザーやiOSユーザーの多くが
リターゲティングの対象として追えなくなりました。
よく誤解されますが、自校内のサイトにおけるCookieは
同一ドメイン内での動きなので制限はされません。
ではなぜリターゲティングできないかというと、
それは広告配信プラットフォームが別ドメインになるからです。
自校サイトの情報であっても広告には使えない、ということになります。
行動履歴ターゲティングへの被害も甚大です。
こちらの方がイメージしやすいと思いますが、
他のサイト上での動きを自校サイト訪問者と紐づけることはできません。
それだけでなく、そういった3rd Partyの情報を活用した
広告セグメントもできなくなっています。
実際に、弊社でもあるクライアントではリターゲティングの効果が
2~3年前と比較して30%まで落ち込んだケースもあります。
入札競合が増加してクリック単価が高騰しているリスティング広告も含め、
インターネット広告全般で全盛期の効果を出すことは難しくなっています。
もちろんCookie規制に伴って、「ポストCookie」も続々と出ています。
延期されたとはいえ、Googleが2023年にはCookie規制を
完全に導入すると公表している中で、
FloCなどの代替技術やソーシャルログインの活用へは注目が集まっています。
いずれにしても、今までと同じような広告運用だと
結果が悪くなっていくことは間違いありません。
広告だけに頼らない取り組みも重要ですし、
広告の目的から見直す必要が出てきていると言えるでしょう。
2.2022年からWebマーケティングはどう変わる?
2021年のニュースを振り返っていきましたが、
今Webマーケティングは過渡期を迎えています。
その根幹にはやはりCookie規制が大きく、
ビッグデータを活用した前時代のWebマーケティングで
結果を残し続けることは事実上不可能と言えます。
だからこそ、これから大事になってくるのは、
「1st Partyデータ=自校データ」となります。
これにはCRM(顧客管理ツール)だけでなく、
自校で管理しているオウンドメディア、
そしてアーンドメディアが含まれます。
一般的にマーケティングはトリプルメディアで
語られることが多いですが、
広告が該当するペイドメディアだけでは限界が来ています。
そこで、自校サイトを中心としたオウンドメディア、
およびSNSを始めとするアーンドメディアへ力を入れ、
効率的かつ効果的なマーケティングを実践することが求められます。
ペイドメディアの位置づけも変わりつつあります。
いわゆるCV(成約)目的で配信していたものから、
オウンドメディアやアーンドメディアに繋げていくための
認知施策といった側面が少しずつ強くなっています。
まだまだリスティング広告などは欠かせないですが、
将来を見据えると、広告では認知拡大や接触を図り、
オウンドメディア・アーンドメディアのコンテンツ力で
刈り取りを目指す、ということが肝要です。
すぐには難しいですが、動画広告の需要なども踏まえると、
その期待度は高まっていると言えます。
また、オウンドメディアが重要になるということは
SEOの重要度も同時に上がることになるため、
新しいアルゴリズムへの対応も必須です。
SNSの投稿の反応(エンゲージメント)を上げていく。
SEOのアルゴリズムを理解してページの修正を行う。
認知寄りの広告を配信して接触者を増やす。
どれも必要で、どれかが欠けてもうまくはいきません。
いきなり全ては無理でも、できるところから始めていくのを、
2022年から動き出してみませんか?
3.Webマーケティングに苦手意識を持たずに
Webマーケティングは今の時代、
学校様でもどの業界でも欠かせないものになっています。
どうしても複雑な仕組みが多いので、
なかなか踏み出せない方や、パートナーに任せてしまっている方も
いらっしゃるかもしれません。
ただ、仕組みは難しくても目的は明確ですし、
一消費者としてはご自身も体験しているものです。
だからこそ、Webマーケティングに苦手意識を持たずに、
まずは取り組んでみることから始めてください。
やっている中で分からないことや困っていることが出てきたら、
一度弊社にご相談していただければと思います。
少しでも広報活動にとってプラスに働くように。
Webマーケティングでこれまでの世界を変えていきましょう。
教育関連のプロモーションについては、私たちCCG MANABIにお任せください。
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